相続税の土地評価
請求人は、本件宅地が590平方メートルと近隣地域の標準的な宅地より広大であるから、評価基本通達の定めによらず、鑑定評価額により評価すべきであると主張するが、[1]本件宅地の周辺は、マンション敷地としての需要が定着しており、本件宅地のような地積の宅地の価額が低いとは認められず、[2]本件宅地の所在するP市内の地積が400平方メートル以上の土地の売買実例価額はその大部分が路線価を上回っていることが認められるから、請求人の主張する鑑定評価額が客観的交換価値を証明したものとはいえず、原処分の評価額が正当である。
平成8年6月13日裁決
道路とは広く一般公衆の通行の用に供されている物的施設をいうものと解されるところ、それには法律上公物としての性質を認めて特殊の法的規制を加えた公道と、その開設、維持、管理等について若干の保護、助成等のための規制を設けられた私道、あるいは何らの規制を設けられていない私道が存在する。
建築基準法に規定する位置指定道路は道路交通法第2条に規定する「一般交通の用に供するその他の場所」に該当し、他の道路と等しく同法の適用を受け各種の規制を受けるとともに、敷地である土地について所有権の移転、抵当権の設定・移転のほかは、一般の交通を阻害するような方法で私権を行使することはできない。
本件土地は位置指定道路に間口距離4.2mで接しているから、財産評価基本通達に定める無道路地に該当しない。
平成15年5月21日裁決
高圧線が架設されている線下地の相続税に係る財産評価に当たり、原処分庁が採用した更地価格に対する低減率は、その立地条件、高圧線の種類及び建造物に対する築造制限の内容、近傍類地の売買実例、精通者の意見、土地収用裁決例、電力会社が支払う地役権の価額等を総合判断すると、請求人等にとって決して不利なものであるとはいえず、相続税財産評価基準による更地価格をその低減率により減価した価格を基礎として、本件線下地を評価した原処分は相当である。
昭和46年12月21日裁決